東尋坊・三国湊コース

古来より「神の島」と崇められている雄島は、約1300万年前の溶岩からなる、標高27m、周囲約2kmの無人島で、周囲は鋭く切り立った断崖に囲まれています。全長224mの朱塗りの橋を日本海ならではの力強い海風を感じながら渡り、鳥居をくぐって急な階段を上がると約1,400年の歴史を誇る大湊神社に到着。弓矢の神様、海上守護の神様として敬われ、源義経や明智光秀などの武将も参拝に訪れたと伝わっています。神社からは対岸の東尋坊がよく見えるので、ダイナミックな景観を眺めてみましょう。なお、雄島では散策路を歩きながら、ヤブニッケイやタブノキの原生林など、古来の神秘的な世界を感じることができます。島独特の神聖な自然風景を楽しんでください。

神の島「雄島」を訪れた後は島に最も近いレストランで昼食を楽しみましょう。「海のレストランおおとく」は、その名の通り海を一望できる絶好のロケーションに位置しています。店内に一歩足を踏み入れると、目の前に広がる絶景もごちそうのひとつです。そんな洗練された上質な空間でいただく、地元三国港市場で仕入れた新鮮な魚介をはじめ、旬の素材をふんだんに用いた創作料理が自慢です。おすすめの「おおとく極味膳」は、日本海で獲れた鮮度バツグンのお刺身をはじめ、選べる魚料理に肉料理まで味わえる贅沢なメニュー。この地ならではの本当に美味しいものを味わってほしいというシェフの思いが詰まった逸品をぜひご堪能ください。

おなかを満たした後は、世界三大絶勝「東尋坊」へ。日本海に面して約1kmに渡って巨大な柱状節理が連なる東尋坊は、高さ約20m以上にも及ぶ岸壁や荒波に削られた奇岩怪石など、大自然が創り上げたダイナミックな造形美が魅力。地質学的にも貴重で、国の名勝・天然記念物に指定されています。東尋坊の最大の魅力は、世界でも稀な巨大な柱状節理の上を直に歩いたり触れたりできること！足がすくむようなポイントもあり、その緊張感も含めて悠久の時の流れを五感で感じてください。「東尋坊観光遊覧船」に乗って、東尋坊や付近の雄島などを周遊するのもおすすめ。海面からそそり立つ断崖岸壁を間近で見たり、岩場からは見えない絶景スポットを巡ったりできます。そして、夕暮れになると雰囲気は一変。茜色の夕日が空と海を照らし、お客様を優しく包み込むその景色は圧巻。運が良ければ、太陽が水平線に沈む際に数秒だけ緑色に光る「グリーンフラッシュ」を見ることもできます。

大迫力の東尋坊をしっかり楽しんだ後は、東尋坊商店街で食べ歩きやショッピングを楽しみましょう。東尋坊の崖の手前から約300mにわたって続く商店街では、新鮮な海の幸を味わえる飲食店や海産物を扱う店、土産物屋などが30店舗ほど軒を連ね、多くの人で賑わっています。店頭で販売しているイカや貝などの浜焼き、県産ブランド牛・若狭牛の握りなど、あちらこちらから良い香りが漂い、食欲を刺激します。また、濃厚なソフトクリームに東尋坊つぼ焼き芋などをトッピングした「壺いもソフト」や「崖淵シュークリーム」など、スイーツメニューが充実しているのも嬉しいポイントです。

東尋坊でダイナミックな自然の造形美を楽しんだ後は、静穏な空気の中に佇む寺院を訪れましょう。1375年創建の瀧谷寺は三国を代表する古刹で、中世から近世にかけては多くの戦国大名や歴代の領主の祈願所として手厚い保護を受けていました。山門や本堂や開山堂など、境内にある多くの建造物は国の重要文化財に指定されています。また、宝物殿では国宝の金銅宝相華文磬(平安時代の仏具)や、その他の美術工芸品を展示しています。江戸時代中期の作庭とされる庭園は、丘陵を利用した山水式の庭園で、国の名勝に指定されています。四季それぞれに落ち着きのある美しい風情と飾らない清々しさが、私たち訪れる人たちを惹きつけます。

観光を満喫した後は、いよいよホテルへ。「日本の夕陽百選」に選ばれた三国の高台に建つ三国オーシャンリゾート＆ホテルは、すべての客室でオーシャンビューを楽しめるのが自慢です。日本海に沈みゆく夕陽を眺めながら部屋でゆったりとした時間が過ごせます。自家源泉の大浴場も自慢のひとつで、和畳敷きの珍しい大浴場や潮風を感じる露天風呂など、個性あふれる温泉が楽しめます。ビュッフェスタイルの夕食・朝食では、三国港で獲れた新鮮な魚介や旬の地元食材を用いたバラエティ豊かなメニューでお客様をもてなしてくれます。

まずはホテルから歩いてすぐの白亜の洋館へ。日本海を望む高台に佇む坂井市龍翔博物館は、坂井市全域の歴史風土と文化を紹介する博物館です。五層八角形のユニークな建物は、1879年に建てられた三国町のシンボル的存在・龍翔小学校の外観を模したもの。博物館とは思えないレトロでフォトジェニックな建物です。さまざまな仕掛けが施された展示で楽しみながら学べ、坂井市の多岐にわたる魅力に驚かされることでしょう。なかでも、壁一面に空と雲の絵が描かれた4階展望室は明るくポップなアート空間で、バルコニーに出れば坂井平野を一望できる360度の大パノラマ。天気が良いと白山まで望める癒しのスポットです。

坂井市龍翔博物館で湊町三国の歴史を学んだあとは町歩きを楽しみましょう。18世紀中頃から19世紀末にかけて北前船の寄港地として栄えた三国湊。格子戸が連なる町家や往時の繁栄を今に伝える豪商の家など、情緒あるレトロな街並みが今も残っています。中心となる「三国湊きたまえ通り」には材木商として財をなした旧岸名家住宅、西欧古典主義的デザインが特徴で県内最古の鉄筋コンクリート建築である旧森田銀行本店など見どころがたくさん。三国湊観光の拠点ともいえる三国湊町家館にはボランティアガイドが常駐しているほか、休憩所として利用することも可能です。散策中に小腹が空いたら、三国名物の酒饅頭がおすすめ。 扱う店は3軒ありますが、見た目は似ていてもそれぞれが異なる味わいで、午前中で売り切れることも。ぜひ食べ比べて、お好みの味を見つけてくださいね。

町歩きの途中でのランチは、三国の古き良き町並みに溶け込むフレンチレストランです。フランス語で「楽しむ」という意味の店名には、訪れたゲストが楽しめる場所にしたいというシェフの思いが込められています。大正時代の趣ある建物をリノベーションした店内に一歩踏み入れると、外観とは別世界！1階は開放的、2階は上質で高級感あふれる空間になっています。食材から器まで地元にこだわった料理は美しく盛り付けられ、数々の受賞歴を持つシェフのこだわりを感じます。アラカルト料理も充実しているので、ワインを片手に会話を楽しみながらゆったりとしたひとときを過ごすのもおすすめです。

三国湊へ来たならぜひともおすすめしたい体験。それが、三国提灯づくりです。1791年創業の「いとや」は全国でも数少ない一貫製造の提灯工房。昔ながらの木型を用い、竹ひごや和紙を用いた伝統的な製法で作られていて、福井県の郷土伝統工芸品に指定されています。職人がひとつ一つ手作業で丁寧に作る提灯は丈夫で長持ち。本格的な提灯をイチから作る「三国提灯づくり体験」や、気軽に伝統工芸匠の技にふれることができる「提灯絵付け体験 Pro」などのワークショップを随時行っているので、旅の記念に自分だけのオリジナル提灯を作ってみませんか？（※事前予約が必要）