世界有数の柱状節理をもつ、東尋坊の現在の様子をご覧ください。
「東尋坊」は、越前加賀海岸国定公園にある国の天然記念物。巨大な柱状の岩(柱状節理)が織り成す、約1kmにわたり海岸線に広がる豪快な景観が特徴です。
これだけ大規模なデイサイト(近年の調査研究により)の柱状節理は世界的に珍しく、朝鮮半島の金剛山・スカンジナビアのノルウェー西海岸と並ぶ、地質学的に大変貴重な場所です。
岩肌は、一見やわらかく見えますが、溶岩が冷え固まったときにできたといわれる柱状の岩は非常に硬く、東尋坊の景観は、この岩々が日本海の荒波に耐え、長い年月をかけて作り上げた芸術品ともいえるものです。
東尋坊の成り立ちは、約1300万年前に、マグマが地表近くまで上昇し、地中の中で冷えて固まりました。この冷えて固まる過程で、五角形や六角形の柱状に形成されました。その後、地殻変動により岩が地表に現れ、現れた岩は、波や風により、柔らかい部分が削られたり浸食されたりして、現在の形になりました。
世界にも東尋坊を含め3箇所しかないといわれる「輝石安山岩の柱状節理」。この地質学的にも珍しい奇岩を存分に楽しむことのできる絶景ポイントを知れば、もっと観光が楽しくなります。海沿いの散策路を歩くもよし、タワーに上って上から眺めるもよし、遊覧船で間近に堪能するもよし。ハチの巣に似た岩、ライオンの姿の岩・・・あなたには、この岩々はどのように見えるでしょう。人それぞれ違う発見が、東尋坊にはきっと待っています。
太陽が水平線に沈んだ直後、緑色の光が一瞬だけ放たれる現象。この現象が見られる確率は、非常に小さいものですが、東尋坊でも年に数回見られています。グリーンフラッシュを見ると幸せになるとか、その愛が永遠になるなどの言い伝えがあります。